カブルヒ

日程調整が難航する理由と、2段階で解く考え方

候補を増やすほど決まらなくなる。その原因と、カブルヒが2段階に分けている理由を書きます。

候補を増やすほど、決まらなくなる

日程調整でよくあるのが「候補を多めに出しておこう」という判断です。選択肢が多いほど都合の合う日が見つかりそうに思えます。ところが実際には、候補を増やすほど回答が集まらなくなります。

原因は回答者が答えるべきマス目の数です。候補日と時間帯の両方を一度に聞くと、必要な回答数は掛け算で増えていきます。

  • 候補5日 × 30分刻みで18時〜22時(8コマ)= 40マス
  • 候補10日 × 同じ時間帯 = 80マス
  • 候補20日 × 同じ時間帯 = 160マス

幹事は「候補を倍にしただけ」のつもりでも、回答者から見ると作業量が倍になっています。スマートフォンの画面では表が横にはみ出し、指でスクロールしながら小さなマスを押していくことになります。面倒だから後で答えようと思われた時点で、その調整は止まります。

でも、候補を減らすと今度は決まらない

では候補を3日に絞ればいいかというと、そう単純でもありません。候補が少ないと「全員が空いている日」が一つも見つからず、もう一度候補を出し直すことになります。振り出しに戻り、回答をお願いする気まずさだけが増えていきます。

候補は多く出したい。でも回答は軽くしたい。この2つは普通に作ると両立しません。ここが日程調整の本質的な難しさです。

ほとんどの候補日は、時間を聞くまでもなく脱落する

ここで、実際の回答がどう分布するかを考えてみます。10日の候補を出したとき、多くの参加者にとってそのうち何日かは「その日は用事があるので何時でも無理」です。時間帯を細かく答えてもらう意味が最初からありません。

にもかかわらず、一般的な日程調整ツールは10日すべてについて時間帯を聞きます。捨てられることが分かっている日についても、全員に細かい入力をさせているわけです。ここに無駄があります。

だから2段階に分ける

カブルヒは、この無駄を省くために質問を2回に分けています。

  1. 1回目は日単位で、○△×の3択だけ。候補が10日でも10タップで終わります。時間はまだ聞きません。
  2. ×が付いた日を落として、上位数日に絞る。誰かが確実に来られない日は、この時点で消えます。
  3. 2回目は、残った2〜3日だけ時間を聞く。表が小さいので、細かい時間でも答えられます。

先ほどの例で言えば、候補10日でも回答者が向き合うのは「10タップ」と「3日分の時間表」だけです。候補を広く出したまま、回答の負担を小さく保てます。

△(時間による)を用意している理由

1段階目の選択肢を○と×の2つにすると、判断に困る日が必ず出ます。「夕方以降なら行けるが昼は無理」という日を○と×のどちらにするかで、結果が変わってしまうためです。

そこで△(時間による)を用意しています。△は「その日を候補から消すほどではない」という意思表示で、絞り込みでは○の半分の点数として扱われます。 ×が付いていない限り候補には残るので、後の時間の回答で調整できます。

全員に権限を持たせている理由

カブルヒには幹事用のパスワードや管理画面がありません。リンクを知っている人なら誰でも、絞り込みも締め切りも実行できます。

これは意図的な設計です。少人数の日程調整で困るのは、幹事が忙しくて作業が止まることだからです。「あとは絞り込むだけ」の状態で幹事の返信を1日待つくらいなら、気づいた人が押せたほうが早く決まります。 間違えて押しても、絞り込みは何度でもやり直せますし、締め切りも取り消せます。

向いている場面・向いていない場面

向いているのは、候補が5日以上あり、参加者が10人程度までの調整です。友人との食事、サークルの集まり、少人数の打ち合わせなどが該当します。

向いていないのは、候補が2〜3日しかない場合です。この場合は2段階に分ける意味が薄く、最初から時間を聞いたほうが早く終わります。 また、参加者名簿を厳密に管理したい場合や、誰が未回答かを追跡したい場合も、ログインのある別のツールのほうが適しています。